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デジタル化事例DIGITAL CASE

DX CASE 14
IT活用で付加価値の高い仕事を行う
IT導入で経営・生産の見える化を推進する!
立石ファイバー 株式会社

デジタル化の背景

 当社は、名古屋市中心部の中区にあり名古屋高速、公共交通機関の交通の便が良い場所にて研削・研磨加工を行っています。特に生産効率の良い自動両頭研磨装置(Double-Disk Grinder)を導入し、自動車業界をはじめ、多くの業種に対応してお客様の「ほしい」ニーズに応えています。

  しかし、主要顧客である自動車メーカーの環境変化は激しく、直接の顧客である自動車部品メーカーの経営環境も厳しく、旧態依然の体制では生き残ることができないのではないかとの危機感があります。そこで業務改善とIT利活用による生産性向上を目指しています。そして付加価値の高い仕事を行うためにはどうすればいいのか?日々研究に務めています。

  経営目標として、
  1.自動車業界以外の他業種から仕事を確保する
  2.多品種・小ロットに対応した多方面からの注文を獲得する
  3.リードタイムを半減して超短納期を実現する
を掲げ、このための課題解決を目指しています。

解決すべき経営課題
  1.従業員の世代交代に対応して優秀な人材を確保すること
  2.研磨加工技術を若手人材へ伝承するために、作業マニュアルや検査基準を整備すること
  3.売上を確保するために、異業種での研磨の使われ方を研究すること
  4.魅力的な会社にするために、職場環境、IT環境、働き方改革を進めること

  これら経営課題を解決するためにIT/デジタル技術の活用を積極的に行うこととしました。


デジタル活用の概要


 

  1. サンアドバンス社製「生産管理システム」を日進工業経由で導入
    現場でのデータ入力は手間がかかるが、いつ、だれが、どう生産したかが見える化され、管理面では便利になった実感はある。
    今後は、出荷検査データを入力したいが、こうして蓄積されたデータをどのように活用すべきかがわからない。
  2. 品質検査装置の検査データの入力方式がよくわからないので、データ形式を調査する必要がある。このデータを解析して、検査工数の削減を実現したい。
  3. ISTC社製iXacs IoTの導入
    iXacs IoT導入の狙いは、4台の自動研磨装置を1人で担当して10分の段取り工数を最適化、投入工数を改善し、コスト削減を図る。
  4. これらのIT&IoTデータをすべてクラウドストレージで集約して管理するとともに解析して作業改善、リードタイム改善など顧客価値を高めるデータ活用を研究します。

デジタル活用の効果

  1. 生産管理システムの効果が絶大です。
    現場でのデータ入力は手間がかかるが、いつ、だれが、どう生産したかが見える化され、管理面では便利になった実感があります。
  2. 品質管理データを解析して検査工数の削減に結びつけたいが、まだ検査データの入力方式を調査中であり、効果は見えていません。
  3. iXacs IoTで得られるIoTデータは、現在加工データと検査データをクラウドストレージ上にUPする方策を検討中で、まだ実現できていません。

  このようにデータは収集できたものの、解析方法やストレージにUPするための方策、あるいは得られたデータに基づく改善策などの考案が必要であると考えています。

今後の課題・目標

  1. 加工データをクラウドストレージに集約する方法をITベンダーに教えてもらうよう交渉しています。
  2. 検査データを解析して、顧客が求める品質目標に対して価値ある改善提案に結びつける必要がありますが、まずは顧客ニーズを把握する必要があります。
  3. 厚生労働省が指定する技能検定職種には、研磨技能は対象とされていないため、せっかく技能を高めても国家検定とならないので、研磨技能を対象とするように当局へ働きかけしなければなりません。このためには、研磨作業マニュアルや検査基準などのエビデンスを整備する必要があります。 当社がこの研究を行い、技能検対象職種となるように働きかけを行うこととしました。

立石ファイバー 株式会社

代表取締役 海野 薫

  • 本社所在地

    愛知県名古屋市中区松原 3-14-13
  • TEL

    052-322-1851
  • F A X

    052-322-1853
  • 創業年月

    1985年4月
  • 資本金

    1,000万円
  • 従業員数

    20名
  • H P

    http://www.tateishi-f.co.jp//
  今までIT活用の効果はよくわからなかったが、生産管理システムの導入で大きな効果を得ることができたので、次いでIoTシステムを導入したが、IoTで得られたデータの活用方法が分からないため、顧客価値の創造につながっていません。こうした研究を進めていきたいと思います。

  顧客に弊社の価値をもっと知っていただくためには、インターネットやSNSでの発信など、まだまだやるべきことは山積しています。

  今後、これらに積極的に挑戦していきたいと考えています。